【ど根性栽培のポイント】
1,植え床作りはしない(大地に直接植える)
2,植え付後水やりをしない(してはいけない)
3,肥料はたくさんやらない(1年目から育てようとしない)
今回ど根性栽培を教えてくださる江澤貞雄さんの「エザワフルーツランド」のブルーベリー園は小高い山の頂上にあり、竹・杉・桧を伐採した跡にラビットアイ種1,500本を直接植えた園です。
園内のケヤキの大木を伐採し、跡地にラビットアイ種を植えたので、その様子を紹介いたします。
定植用苗木3年生。植え付け前に剪定をします。植え付け後さらに短く切ります。
植え付け 畝間3m、株間2m(10a当り166本)
測量して支柱を立てます。品種を間違えないように列ごとに苗木をおきます。
植え付地を熊手できれいにします。
定植地に植林用クワで穴を堀り、草木の根などをとりのぞきます。 ピートモスと水を使用した人工的な植え床づくりはしなく、大地に直接植えます。苗木は大地に深く根を伸ばし、その土地に馴染むことで野生種さながらの丈夫な木となります。
ポットから抜き、そのまま植えます。
深植えにならないようにします。
植え付けたら両手でしっかりと押さえます。ハイブッシュ種のpHは4.3〜4.8が定説ですが、樹勢の強いラビットアイ種はpH5.8前後で大丈夫と確信しているため、ピートモスと水は一切使用しないで、そのまま植えるので、植え床作りは省略します。
植え付けたらpH調整用に微粉硫黄を味噌汁のお椀8分程度ふりまきます。(pH6以上の場合は微粉硫黄を植え付け地の土と混和します)
今回使用した微粉硫黄は「土壌改革」です。ブルーベリー協会でもお取り扱いがございますので、ぜひご利用ください。
→土壌改革販売ページへ
→土壌改革(微粉硫黄)の取扱特集ページ
肥料として菜種粕をお椀に1杯ふりまきます(1年分です)
有機肥料として菜種粕は最適です。菜種粕の施用は冬期に行います。
(暖かくなって施用すると窒素飢餓のおそれがありますので注意してください)
硫黄粉同様にまんべんなくふりまきます。
施肥の後、乾燥防止対策としてチップを厚く(10センチ)マルチします。 20リッター缶で4杯。
入梅明後40〜50日雨が降らなくても心配いりません。植えたら水やりはしません(したらダメです!)
1年目から根を土中深く伸ばすことを促し丈夫な木づくりをします。
水やりの弊害の無い糖度の高いおいしいブルーベリーを目指します。
チップを10センチの高さに敷いて終了です。
チップは当園では剪定枝をチッパーにかけたものを使用するが、今回はケヤキの枝をチップにしたものを使用。
マルチ材は、有機物で株元の乾燥を防ぐため使用するものです。モミガラ、ワラ、木材チップ、なかでも竹チップが最高です。
これでもう水やりは不要です。
定植後さらに強く剪定して誘引します。 誘引は風で新梢がこすられないためと根を動かさず活動を促進するためです。
ケヤキ伐採跡も3年後が楽しみです。
植え付け1年目から化成肥料で水をやって地上部を伸ばそうとしないで地中に根を伸ばすことです。
ど根性栽培で安心・安全(無農薬)美味しい(水やりなし)ブルーベリーづくりを行いましょう。
江澤貞雄さんの「ど根性栽培」の本
「ブルーベリーをつくりこなす」
ぜひご一読ください!
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農文協で取り扱っておりますので、ぜひご一読ください。
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<相談・指導に応じられる分野と内容>
1,栽培目的に合った農園作りに関する事項
2,苗木生産・販売に伴う適性品種のアドバイス 品種選びから定植や剪定等の技術指導に関する事項
3,講演や視察依頼などブルーベリーに関する事項
<近況>
木更津市観光ブルーベリー園協議会会長
平成26年度全国育樹活動コンクールで林野庁長官賞受賞
平成26年10月24日 単行本「ブルーベリーをつくりこなす」農文協から発行
平成26年度環境保全型農業推進コンクールで関東農政局長賞受賞