日時:平成14年7月5日(土)〜7月6日(日)
場所:岩手県
2002年7月5日〜6日、第8回産地シンポジウムは初日に産地見学から始まり、ホテルと盛岡駅からの2グループ合わせて600人余がバスに分乗して3ケ所の見学に向かった。盛岡駅発4号車の案内は藤根氏でその熱弁は感動的だった。バスは北上川を渡り、リンゴ園やサクランボ園のある丘陵地帯へと入って行った。
最初の見学地、北田園はブルーベリーを植え付けて26年目、300株で3tの収量をあげるという高品質、高収益を実践している。当初品種を絞り込んでブルエッタ、スパルタン、コビル、ブルーレイ、ブルークロップを植え、最近プル、ヌイ、シエラ、ひとみ、デュークを導入している。
ちょうどスパルタンが熟しており、枝もたわわに実っていた。相場は1kg5000円近いというからびっくり。岩手中央農協の厳しい出荷基準での系統共販はノークレームとのこと。
北田園から1時間弱、岩手山、姫神山が見え、到着したのは森の中、2箇所目は滝沢村にある岩手林業株式会社のブルーベリー園、平成11年、廃園した農家からブルーベリーの成木を735株買い上げ、杉と唐松を育てていた苗圃に移植した。移植の時、強剪定をしているため、収穫は今年から始まる観光果樹園。なぜかラビットアイも45本植わっているがほとんど結実していない。新芽は元気よく伸びているが、寒い岩手には適さないようだ。園内には豊富なバークが敷き詰められ、しっかりと防鳥網がかけたあった。社長と常務からの説明があった。早生品種が一部色付き始めていた。
3箇所目は岩手大学滝沢農場、20aに約40品種が植えられている。「大学でブルーベリーの栽培研究をしている中であれだけの品種を持って立派な実をならせて研究しているところは他県にありません。目を皿にして、品種と玉をよく見ていかないと、今回の研修の意味は全くないというふうなところでございます。」と藤根氏の口調にも力が入る。
横田先生が長野から50本の苗を持ってきて20年間育んだ圃場で、岩大の圃場がなかったら、今日の岩手のブルーベリーはなかったと言えるほどの圃場。4本仕立ての古株から植えつけ間もない新品種も大きな実を着けており、40品種におよぶ見事な見本園となっていた。全部をゆっくり見るには少々時間が足りなかったのが惜しまれた。
バスは岩大農場を後に岩手山麓を左にまいて広大な小岩井農牧を通り、夕方、つなぎ温泉ホテル紫苑に到着した。ホテル前では岩手ならではの「チャグチャグ馬こ」がはなやかな装束でお出迎え。みんなの視線が集中した。
到着後は開会式、「おばんです」の元気な声、実行委員の松本直子さんの流暢な司会で始まった。その後残念ながら石川武男名誉教授の記念講演は先生が入院のため、急きょ代読という形で行われた。
交流会はブルーベリー料理も含め豪華なごちそうにみな満足、盛会だった。
2日目シンポジウムは基調講演とパネルディスカッションが行われた。ご覧の映像はその前と休憩時間に流された1月のニュージーランド研修報告のスライドショーの一部、数十枚に組まれた貴重な映像が流された。