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ご挨拶 2019年11月

秋は短くなったのでしょうか?

 9月8日の台風15号、その後の19号、21号と今までに体験したことのないような暴風雨に襲われた日本列島、多くの被害が各地で発生し、尊い人命が奪われました。亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。また被害に遭った皆様方に心からお見舞い申し上げます。
 台風被害対策、住宅被害の他に農業関係では、具体的には吹き飛ばされた廃材の処理、用排水路に詰まった土砂の撤去、土砂に埋められた果樹の植え替え用苗代への助成等、国や県・市町村への働きかけ・要望が必要だと思います。
 さて、11月8日は暦の上では「立冬」。冬の到来ですが、令和天皇の祝賀パレードの日でもあった10日は、関東地方はじめ各地では夏の暑さを感じさせる地域もありました。
 近所の高齢者の方が「夏なのか秋なのか、わからないねえ」と口にされてましたが、確かに朝夕の冷え込みはありますが、日中の日向は汗を流す程です。
 異常気象、地球温暖化などという言葉が珍しい表現ではなくなり、農作物、特に果樹への影響が心配されています。我々の主生産物のブルーベリーにも、その影響が出てきているのを感じる方がおられると思いますが、対策が急がれます。
 猛暑時を避けるために、極早生品種に切り替える、またその反対に晩生種を増やすなどですが、摘み取り園を経営されている方には、台風対策にも猛暑対策にも気を配らなくてはならない天候になってきています。
 このまま進めば、今年の秋は短く、急に寒さが来るという事も予想されています。協会では多くの情報を収集し、良かれと思われる事例はできるだけ早く皆様にお伝えしたいと考えております。
 11月4日開催の「ブルーベリーシンポジウム」でも、品種の選定をしっかり行い、その地に適さないものは惜しみなく淘汰するという事例発表もありました。品種の大切さが語られました。
 また、協会設立25周年の今年でありますが、設立時の目標である「ブルーベリーインダストリー(ブルーベリーの産業化)」が掛け声だけで実現化されてないという手厳しい指摘もなされました。
 コントロールできない自然環境に加え、ブルーベリーを生業にしていく事は至難の業であると思うのですが、いかにブルーベリーを生かした産業を確立するかが問われています。短くなった秋の夜、これといった妙案も思いつかずにやがて冬になってしまいそうです。


ブルーベリー協会 事務局